桜美林では、日本人の学生も積極的にプログラムに参加し、プログラム運営を手伝いながら、海外の参加者と交流できることが特徴の一つです。今回、学生運営アルバイトとしてプログラムに参加した、グローバル・コミュニケーション学群3年生の大井美海さんと、健康福祉学群1年生の平塚名さんに経験談を寄稿いただきました。
大井さん(下図の左)はカナダ留学の経験者、平塚さん(下図の右)はカナダへ留学の予定。お二人はプログラムをどう思うか、ぜひ見てみましょう!
プログラム概要
テーマ:社会課題に挑む日本の中小企業〜外国人経営者・社員からみた「日本の魅力」~
招へい国・大学:オランダ・ロッテルダム応用科学大学、フィンランド・東フィンランド大学
招へい者数:オランダ5名(うち教員1名)、フィンランド5名(うち教員1名)
期間:2024/2/19(オンライン), 2024/2/26-3/3(来日)
桜美林担当教員:堀 潔教授/リベラルアーツ学群教授・副学長
桜美林参加学生:アルバイト2名
さくらサイエンスプログラムに申込をした動機
大井:2023年の秋派遣でカナダに留学して英語を勉強していて、そこで培った自信の英語力を試したかったからです。それに加えて私にとってオランダ、フィンランドといったヨーロッパの学生と深い交流を持つのは初めてだったため、ヨーロッパの学生が日本をどのように見ているかについて興味を持ち、そこから学ぶことも多いのではないかと考えこのプログラムに参加しました。
平塚:ヨーロッパ圏の留学生と交流したことがなく、文化や考え方に興味があったからです。特に保育学専攻の私は子供の幸福度が高いというオランダやフィンランドの保育について興味があり、質問やディスカッションをしたいと考えていました。また、今年の秋学期から長期留学を予定しているので、自分の英語力を確かめるためと、モチベーションを高めたかったので参加しました。
参加前と参加後の印象
大井:参加前は、学生と企業の方を橋渡しする仕事であると考えていました。しかし、実際に参加してみると講義中に実際にヨーロッパの学生の輪の中に入って、ディスカッションをする時間が多く設けられており、私自身も新たに学ぶことが多くありました。ヨーロッパの学生は本当にみんな積極的で、疑問に思ったことがあったらすぐに手を挙げて質問するなど日本ではあまり見られない光景も見ることができました。学生のサポートもしつつ、ヨーロッパの学生と意見を交えながら日本のビジネスについて一緒に学べたのはとても良い機会でした。
平塚:企業訪問が多いので、少しかたい印象をもっていました。また、ヨーロッパ圏の留学生と交流したことがないので、特有のアクセントはあるか、聞き取れるか、少し不安がありました。しかし、実際に思ったよりも自由時間があり、それぞれ好きな場所で好きなことをしていて楽しんでいました。企業訪問では真剣な顔でたくさん質問をするが同時に笑いもあり、メリハリのある楽しいプログラムになりました。また、英語は聞き取りやすかったので安心しました。
楽しかったこと
大井:プログラム期間を通してプログラム内容に限らず、様々な内容の会話が出来たことです。食事や移動中にみんなで趣味の話や学校の話などをして、とても盛りあがり交流を深めることが出来ました。オランダ、フィンランドについても多くのことを知ることができ、日本の魅力を伝えることもできました。
平塚:移動中の会話や、プログラム外で観光したことです。アニメが大好きな留学生のためにアニメグッズショップに連れていくと、とても喜んでくれてこちらも嬉しくなりました。日本のアニメファンと同じ反応だったので、人種や住む国が違ってもやはりみんな同じ人間なのだと実感しました。訪問した大和合金さんとの懇親会では日本酒を楽しみ、恋愛について語ったのもいい思い出です。また、空港での待ち時間に、手遊びの「いっせーの」や「CCレモンゲーム」をして、とても盛りあがりました。
大変だったことや苦労したこと
大井:英語が思うように聞き取れなかったことです。2日目に学生の中に入ってディスカッションをする機会がありました。学生がたくさん質問してくれたにも関わらず、英語が聞き取れず話し合いが円滑に進みませんでした。そのような中で、みんなが質問をわかりやすいように変えてくれたり、ゆっくり喋ってくれたりしたおかげでなんとかやり遂げることができました。まだまだ自分の英語力がないなと実感し、学生たちのディスカッションの中で堂々と意見を言えるように、これからも英語の勉強を頑張っていきたいと思います。
平塚:母国語でも難しい説明や考えを分かりやすく英語で伝えることが大変でした。「あれをとって」などという日常会話のように、ジェスチャーで伝えることが出来ない抽象的な内容を、まず日本語で分かりやすく構成し直して英語に変換することの難しさと、その必要性を学びました。
工夫をしたこと
大井:1週間という短い期間だったため、なんとかみんなと仲良くなって英語力も伸ばしたいと思っていましたので、自分から積極的に話しかけることを1番の目標にしていました。何か聞かれたりした時に「Yes」など一言で終わらせるのではなく、「And you?」などとその後も話を続けることを心がけました。また、学生たちは日本に興味がある人がほとんどで、日本(日本でおすすめの場所、日本の学校制度、日本の交通情報など)についてたくさん聞いてくれました。聞かれてすぐに答えられないこともあったので、その日の宿題として一度持ち帰って調べて次の日に色々教えるということも何度かしていました。日本の魅力をより一層知ってもらうことができてとても嬉しかったです。
平塚:相手の国について質問したければ、まずは日本のことについて知っておかなければと思い、政治や福祉、文化、日本の問題などについて調べたり自分の意見を考えておいたりしました。結果、意見交換をしたり、質問に答えたりと充実した交流ができました。
成長したことや学んだこと
大井:学生たちは疑問に思うことがあれば手を挙げ質問したり、学生たち同士でディスカッションをして一つの授業を作っていくような感じでとても積極的です。私自身は失敗したらどうしようなどと考えてしまい、自分から発言することを躊躇ってしまう状況が多くあります。しかし、この1週間で学生たちを近くでサポートしてこういう積極的な姿勢を見習っていきたいと強く感じました。大学3年生ということもあり、現在就職活動をしています。今回このプログラムに参加したことで様々なことを学生たちや実際に訪問した企業さんからたくさん学びました。この経験を忘れずに就職活動やこれからの将来に生かしていきたいです。
平塚:今までは、留学生とただ遊んだり、その国の悪口やジョークを教えてもらったりして仲良くなり、それで楽しめました。しかし、今回は今までの関わり方と違い、君はどう思う?と聞かれ、深い話を通して距離が縮まりました。英語の使い方として1つレベルが上がった気がして嬉しくなり、改めて英語が話せるのはゴールじゃなくて手段だと学びました。相手は英語が上手いかを見ているのではなくて、その内容に興味があるのだということを、常に心に留めていたいです。また、日本のことについて正しく知り、自分の意見を持って国際交流をしたいです。さらに、プログラム中に隙があれば質問や意見交換をする姿に圧倒された経験から、積極性を見習い、躊躇わない行動力と自分をアピールする力を身につけたいです。
これから参加を検討する学生へのメッセージ
大井:最初は緊張してあまり話しかけられなかったり、英語が聞き取れなかったりと大変なこともありました。しかし、学生たちもとてもフレンドリーで話しかけてくれますし、わからなかったら助けてくれる人も周りにいます。長期休みに日本にいながらも異文化交流ができるとても素敵なプログラムです。英語力に自信がない方も安心して参加できる環境が整っているので少しでも興味があったらぜひ参加してみてください!
平塚:留学生達から質問されることで、自分にとっても新しい気づきや、考えるきっかけになることがたくさんあります。また、英語ができるということは約15億人とコミュニケーションがとれるということです。普段遠く離れた場所で生活している相手と英語で意思疎通ができると、その可能性を感じることができるので、ぜひプログラムに参加して、無限大の可能性を楽しんでもらいたいです。
【参考Webサイト】